2008年03月09日

箱師よ、その町の暁に釘を打て。

第28回本公演「箱師よ、その町の暁に釘を打て。」
作:樋口美友喜 演出:池田祐佳理

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→大人が二人ほど、体育座りでやっと座れるくらいの空間。
 それ以外は暗闇。
 目を凝らすと、それが男と女であることがやがて分かるだろう。
 居心地悪そうに、少し他人の距離を保って。
 二人、座っているそのような体勢になってから、どのくらいの
 時間がたったのかよく分からないし、何が起こってそんな体勢
 になったのかも、よく分からない。
 ただ、まわりの闇の膨大さは、絶望の膨大さ。
 長い沈黙、それ先に破ったのは女のほう。

 「こういう時他の人はどうしているんでしょう?」
 という女の言葉からはじまる。
 
 女は、ヨスミという名の弁当屋。
 見た目だけはキレイに整えてけれど仕事は化粧も落として
 すっぴんで、湯気と油にまみれて暗い明け方から弁当を
 詰めている。
 中身がちっともなくて、夕暮れ時になると自分の人生に泣けて
 くる女。
 夕方になったらいつも祈るような気持ちになって泣けてくる女。
 そんな女と、今まで生きてきて一度きりしか泣いたことのない
 研究者と呼ばれる男。
 先の見通しもない、出口のない暗闇の空間で、研究者は気を
 紛らわすように、どうでもいい話を話し始める。
 それは研究者の一回きりの泣きの話である。

会場:大阪・大阪城ホール西倉庫内特設劇場 ウルトラマーケット
    東京・ザムザ阿佐谷
日程:大阪・2007年月10月26日〜28日(全4ステージ)
    東京・2008年3月8日〜9日(全3ステージ)

稽古場ルポ
posted by 劇団 Ugly duckling at 00:00| 本公演